アジア系技能実習生 その2

僕が現在勤めている自動車の部品を造る工場には約30人の従業員がいる。その中に4人のベトナム人がいる。

彼らは優秀だ。モノ覚えが良くて残業や休日出勤を嫌がらず沢山働く。ミスも少ない。軽い日本語も喋れる。そしてホウレンソウがしっかりしている。

僕を含めてその工場に勤めている日本人はあまりホウレンソウが出来ていないような気がする。

機械にトラブルが発生した時に、大した知識もないくせに適当にいじくりまわしてより事態を悪化させてしまう、ということが僕を含めて日本人作業者には多々あるのだが、彼らベトナム人にはあまりない。すぐ上司に報告連絡相談、なのだ。何しろ勝手なことはしないのだ。

かといって彼らベトナム人は自分たちでは何らトラブルに対処出来ない、というわけではない。

工場では自動車の部品を造るために溶接機を導入している。部品を所定の位置にセットしてスタートボタンを押すと溶接機が自動で部品を結合してくれるのだ。

先日、溶接機から飛び散った火花が排気筒に引火、炎上する事態が発生した。

工場内に張りめぐされた排気筒に次々と延焼していくなか、率先と消火活動をしてくれたのがベトナム人労働者4名だった。

彼らの行動は素早く、僕を含めたマニュアル人間の日本人達がなす術もなく茫然と立ち尽くす中、脚立を担いで消火器を手にして、炎上している排気筒に消火粉末を吹きかけてくれた。彼らのおかげで工場内の火災は程なく鎮火した。

彼らベトナム人は行動力があり、イレギュラー対応も素早いのだ。

ベトナム経済は近年高成長を続けているらしい。今のうちにベトナム人労働者と交流を図ってベトナム語を習得しておいたほうが将来のためになるかもしれない。