スズイチのブログ

失敗しても言い訳しない、なるべく

0円で生きる 著者鶴見済の感想

「0円で生きる」を読んだ。なるべくお金を使わない生き方を模索している本で、著者は東日本大震災が起きる前から原発稼働に反対していた鶴見済さんだ。先見の明がある方だと思っている。

本は7章に分かれている。以下感想を記していく。

第一章「貰う」 いらない物、不要品を人にあげたり人から貰ったりしよう、という主旨だ。不要品の放出サイトを利用をお勧めしていて、「ジモティー」なるサイトを紹介している。そのサイトの存在を知らなかった僕はさっそく検索してみた。呼びかけ用掲示板で地域別に分類されており僕の住んでいる地域もカテゴリーに含まれていた。

掲載されているものはテレビや電子レンジなどの家電製品、本やdvd、服などだ。外国製ミニカー2台700円なんてものもあった。

でも僕の感想としては家電とか服を貰うのは抵抗がある。だって赤の他人が使ったものだからね。誰が着たか分からない服なんか気持ち悪いよ。潔癖症の僕には本やdvdが限度だ。

第二章「共有する」 余っているものを分け合う、という主旨だ。自宅パーティーや滅多に使わない物を知人に貸し出す、人の家に泊まる、自宅に泊める、本やdvdを貸し借りするというアイデアが書かれている。

所謂こういう「共有」は子供の時にやっていた。ファミコンのソフトの貸し借り、友達や親戚の家に泊まる、などは普通の日常の光景だったが、大人になるとそれらの関係が煩わしくなり自然消滅してしまった。

僕は人間関係を構築するのが苦手だ。こういうのは何だか面倒だなと思ってしまう。

第三章「拾う」 ゴミの集積所からまだ使えるものを拾ってきて有効に活用しようという主旨だ。家電製品や食器、飲食店のゴミ袋には野菜や肉、服屋からは服や靴などを貰ってきてしまおうという考えだ。

正直この考えは抵抗がある。さすがに捨ててある物は触りたくない。ましてや食べ物などもってのほかだ。失礼だが吐き気がするよ。

かつて「マネーの虎」に出演していた堀之内社長は捨てられていた家電製品を修理して、それを売って資金を調達してリサイクルショップを立ち上げたらしい。それでも、やはりゴミを拾うのは僕のくだらない倫理観が邪魔してすることができない。それこそホームレスにでもならない限りは。

第四章「稼ぐ」 フリーマーケットに出店しよう、という主旨だ。興味深いのは著者がネット販売をあまり支持していない点だ。利益最優先ならネットを利用したほうが良いが、皆が出会うことも集まることもない社会はそれほど魅力はない、と書いている。

正直今までフリマには胡散臭いイメージがあったが、人との交流を促進させるという側面もあるんだな、と見方が変わった。

第五章「助け合う」 ひとりでやるのが難しい場合でも何人かのメンバーを集めて4利益と負担を山分けしよういう主旨だ。サークルやボランティアを紹介している。

合宿型や海外ボランティアなどのことが書かれているが、そういうことに参加する人は普段どういう仕事に就いているのかがとても気になる。田舎の農場に三日間ほど宿泊して簡単な仕事をして帰ってくる、田舎の暮らしを体験できるのが魅力、と記述しているが普通のサラリーマンでは無理でしょう。学生などが参加しているのだろうか。

第六章「行政から貰う」 公共サービスをもっと活用しようという主旨だ。図書館や公園、公民館を利用しよう。さらに生活保護は権利だ、受給をためらう必要はないと主張している。

休日はすることがなく図書館に入り浸って何となく後ろめたさを感じていたがこのほんを読んで意識が変わった。むしろ利用しなければ損だ。税金で運営されているのだから。

霞が関にある農林水産省の食堂や東京都庁の最上階展望台など観光地を紹介しているのもナイス。

第七章「自然界から貰う」 自分で野菜の種を蒔き育てて採取して食べようという主旨だ。

いろいろな野菜の種類は書かれており、実践してみようかなという気持ちになった。休日の土いじりはきっと心が安らぐだろう。

 

あとがきを読んでみると、著者の鶴見済さんも人間関係があまり得意ではない、とのことだ。僕自身も人間関係は得意ではないので親近感を抱いてしまう。過密すぎる人間関係は煩わしいが、それがまったくない生活(休日は誰とも会話しないなど)も何だか寂しい。

この本を買って良かった。人生の楽しみ方を教えてもらった。ありがとう、鶴見さん。