創作「お話出てこい」

小学校の給食時間に「お話出てこい」というラジオ童話が校内放送されていた。

4歳上の兄がそれに影響されて、自身で物語を創作して小学校への道すがら僕に聞かせてくれるようになった。

だが兄の話す物語は当時流行していたマンガやゲームからのパクリ寄せ集めだった。

それでも兄の創作「お話出てこい」はあまり退屈せず聞くことができた。登校中の何もない田舎道にも関わらず時間を有意義に過ごせた。兄よ、ありがとう。

その後兄が小学校卒業後は僕が創作「お話出てこい」を引き継ぎ、一緒に登校中の友人相手に好き勝手ベラベラ喋ることになった。当時の僕はけっこう喋った。

もっとも僕が話す内容もマンガやゲームからのパクリ寄せ集めであり、今思い返してみると赤面の極致にいたり、付き合ってくれた友人に遺憾の意を表明したいと同時に当時の小生を殴りつけたい衝動に駆られる。

くだらない内容だが、小学生当時は二人でゲラゲラ馬鹿笑いをしていた。

僕だけが一方的に話すのではなく聴衆参加型の擬似RPG のようなものだった。

 

僕「さあぁ、ぼうけんのはじまりだ。何そうびする?」

友人「黄金のほっかむり!!」

僕「ブッ!!(吹き出し音)」

全然関係ない通行人「何が『ブッ』だ!」

僕と友人「ハハハハハハハ」

 

僕「吹雪のつるぎを手に入れた! 吹雪の・・・つるっ、つるっ、つるぎ!! うわーツルツルすべるぞ!!~~」

 友人「ハハハハハハ」

 

僕「敵が攻撃してきた! 『ローリングボンバーストーン!!』」

友人「ダセェー!! ハハハハハハハ」

 

こうして書き起こしてみるといったい何が面白いのか意味不明なのだが、当時の僕にとっては大爆笑体験だったのだ。